まだ見ていない人がいたら必ず見てください!
私は映画のジャンルの中でSF系とサスペンス系が大好きですが、今日ご紹介するのは私の大好物SFとサスペンスが見事にかけ合わさった珠玉な作品『バタフライエフェクト1』です。
※バタフライエフェクトは1,2,3とあり、今回は1のご紹介です。
中でも人類の夢、タイムスリップ系には特にうるさい私ですがバタフライエフェクトはいぃ〜い塩梅(あんばい)で、なおかつ時間を忘れてしまうくらい作品に引き込まれます。
本当にオススメな作品です!
ページ内目次
バタフライエフェクト1予告
評価
10点(10点満点中)
あらすじ
少年の頃から突然意識がなくなってしまう病気?のエヴァン(アシュトン・カッチャー)はその治療の為に日記を書くことを続けていました。
大人になったある時に、その日記を読み返すと日記に書いてある日(過去)に戻れる事が分かります。
ひょんなことから幼なじみのケイリー(エイミー・スマート)と遭遇しますが、ひどい人生を歩んでいる事に愕然とします。
それをエヴァンは子供の時に自分がした選択のせいだと感じ、日記で過去に戻れる能力を活かしケイリーの人生が素敵になるように試行錯誤します。
しかし、誰かの人生を正すと他の誰かの人生が狂う、何度過去に戻っても誰かの人生、時には自分の人生が狂ってしまいます。
どこでどうしたらみんなの人生が素敵にものになるのか?
戻れるのは幼い時の記憶のない時間だけ
何度も戻っては過去を変えて現実へと戻るエヴァンですが、過去に戻れるのは幼いときに記憶がなかった時間だけです。
この時間が過ぎると、過去が変わった現実へと戻ってしまいます。
エヴァンが記憶がない時は7箇所で、その時の日記を読み返すと過去のその時に戻れます。
- エヴァンとケイリーが初めて会った時(幼児:5~6歳)
- 学校で絵を書いていた時(幼児:5~6歳)
- 病院でジェイソン(父親)と会った時(幼児:5~6歳)
- 家で包丁を持っていた時(小児:7~8歳)
- ケイリーの父親に無理やりロビンフッドの映画を撮られそうになった時(小児:7~8歳)
- 林に隠れてダイナマイトを仕掛けた時(中学生:13~15歳)
- 林でトミーに襲われる時(中学生:13~15歳)
その時に、脳がリセットされ新しい現実が脳にインプットされる為、エヴァンの脳は大脳だけ発達した脳になります。
また、その障壁で激しい頭痛と鼻血に襲われます。
バタフライエフェクトが秀逸なのが、過去に戻ったからといって、そのままその過去を生きられない点にあります。
これが凄い!
あくまでも幼い時の記憶がない空白の時だけ過去で生きる事ができます。
タイムパラッドクス系にはこの設定ってなかったんじゃないでしょうか?
ちなみにタイトルの『バタフライエフェクト』とは、バタフライ効果という意味で、わずかな力が後に大きな効果を生み出すという意味です。
また、エヴァンの脳が発達して、バタフライのようになるという意味もあります。
この設定が臨場感を引き立たせてくれます。
エヴァンが小さい頃に書いた殺人の絵の意味
エヴァンはまだ小さい頃、学校で将来の夢をテーマに絵で人を刺して殺している絵を書いています。
最初、この絵の意味が分からなかったんですが何回かバタフライエフェクトを見るうちに推測ですが、これかなと感じた箇所があったのでご紹介します。
この絵で殺されている人って刑務所の中でエヴァンに付きまとっていたスキンヘッドの人と金髪の人じゃないかって。
よく見ると絵のスキンヘッドの男の左腕にタトゥーがあって、刑務所の男と一致してますね。
実際、刑務所でエヴァンはスキンヘッドの男と金髪の男を刺していましたし、ナイフを持っている絵の中の男はシャツを着ていてエヴァンが刑務所の中で着ていた服装とも似ています。
ただ、そうなると別の疑問が出てきて幼い頃のエヴァンは刑務所の中のエヴァンを知るはずはないわけです。
刑務所に入る時間軸はかなり後になりますから(大脳に刑務所の中の記憶が作られる前)。
この絵は未来を予知していることになります。
ただ、エヴァンの能力は過去に戻るだけで未来には行けませんから疑問は残ります。
最後に母親に宛てたメモ(手紙)の意味
一番最後(最初のシーンの続き)に過去に戻る時にエヴァンが机の下で母親に向けた手紙を書きます。
ちなみに手紙の内容はこうです。
誰かがこれを見つけたら計画が失敗した証拠だ。
僕はその時、死んでる。
もし上手く、戻れたら、最初のあのときに戻れたら僕は彼女を救えるだろう。
これは過去に戻る作業を繰り返すと脳に相当なダメージがあることを自覚していた為、計画が失敗して現実に戻って来たときに脳死する可能性を考えてのものですね。
そして、エヴァンは幼い頃に戻ってケイリーにひどい暴言を放ってその後の関係がないように仕向けています。
エヴァンの言う所の『上手く戻れた』ということでしょう。
エンディング2パターンの解説
この作品が秀逸なのはなんと言っても何度も過去に戻る時です。
その一回、一回に命をかけるようなスリルがあります。
謎を解く系のサスペンスではなくて『次はどんな未来が待っているんだろう?』とドキドキハラハラさせられてしまいます。
心臓の弱い方にはオススメしません(笑)。
またエンディングも2パターンあるのも特殊でしょう。
エンディングロールの後にもう一つの別エンディングがあるので、私は見過ごしてしまって、別エンディングが観たくてまたDVDを借りた苦い思い出があります。
そのエンディングには、成人したエヴァンが街中でケイリーと再会する時のものです。
- ストーカー編
- ハッピーエンディング編
ストーカー編では、エヴァンがばったりケイリーと遭遇し、そのままエヴァンがケイリーを付けていく。
ハッピーエンディング編では、エヴァンはケイリーを見つけますが、ケイリーの為に諦める。
とありますが、どちらもバタフライエフェクトの監督エリック・ブレスはストーリー性を壊してしまうものだと解説していて(DVD中に監督の解説付きで観られます)ユーモアの意味が強かった事が分かっています。
バタフライエフェクト的に一番良い未来って、やっぱり最後にエヴァンが下したケイリーの人生には触れないってことなんですよね。
この切なさがバタフライエフェクトの良い所です。
バタフライエフェクト名言
今朝目を覚ましたら隣に君がいた。その笑顔で!
僕は思った。残りの人生を一緒に過ごしたい、君と
僕もできる。
上手くやる為に正しい情報が必要なんだ。
誰かを救おうとすると、必ず不幸な結果になる。
それじゃあ、もしも、僕がこう言ったら変わるかな。
世界中の誰にも負けないくらい君を愛してる。
バタフライエフェクト感想
評価でも分かる通り、完璧な作品です!
タイムスリップ系と聞くとタイムマシーンを想像するかと思いますが、バタフライエフェクトでは過去の日記を読み返すという特殊な方法で過去に戻って行きます。
この発想には脱帽しました!!!
2004年に公開された作品で10年以上も前の作品になりますが、私は何度も見てしまっています。
そして私だけでなくレンタルビデオ屋さんにいくと必ずと言っていいほど借りられています。
私のようにバタフライ中毒になっている人がいるのかもしれません(笑)。
バタフライエフェクトは1、2、3と出ています。
ストーリーは繋がっていないのでどれから見てもいいと思いますが、私は1をオススメしています。
2と3も面白いのですが、主演がアシュトン・カッチャーではなくなってしまうこととスリル感で言うと1が頭一つ抜きん出ています。
ちなみに『バタフライエフェクト1』は当サイトの映画おすすめランキングでもサスペンスジャンルの1位として紹介しています。
まだ見ていない人は是非見てください!
すでに見た人は私と語りましょう(笑)。
タイムパラドックス系が好きな方は別ページにもレビュー記事がありますので、そちらのページをご覧になっていってください。
⇒ 【ネタバレ】プリデスティネーションを時系列と共に解説してみた