最近観た中で一番面白かったかもしれません!
タイムパラドックス系になりますが、単純に時空を超える感じではない設定が新しいです!
私のようにタイムパラドックス系が好き、単純な感じが好きという方にはオススメします。
タイムパラドックス(time paradox、時間の逆説)とは、時間軸を遡って過去の出来事を改変した結果、因果律に矛盾をきたすことです。
ルーパー予告
評価
7点(10点満点中)
あらすじ
2044年という未来が舞台になっているわけですが、その時代にはルーパーと言われる殺し屋がいます。
ルーパーは未来から次元を越えてやってくる人を、特定の場所で特定の殺し方で殺していく殺し屋です。
しかし、ルーパーには宿命があります。
いつか未来からやってくる自分も殺さなければいけないんです。
ある日いつも通り殺しの依頼が入り、特定の場所に向かっていつも通り銃を構えるジョンですが、ひょんなことからその日、未来から送られてきたのが自分だと知り取り逃がしてしまいます。
そこから未来のジョン(ブルース・ウィリス)VS現代のジョン(ジョゼフ・ゴードン)という構図が出来て、、、、
という最初から最後までハラハラするようなストーリーになっています。
ループする(過去へ人を送る)理由
そもそもですが、なぜなぜルーパーという未来から送られた来た人間を殺すという職業があるのかと言えば、未来にいるレインメーカー(犯罪組織)が人を殺すため過去に組織の人間を送ってどうしようもない人間をスカウトしてルーパーという職業を作ったことにあります。
未来から人を送って現代の世界で殺せば未来には証拠は残りませんし、現代の世界でも身元不明の死体が増えるだけです。
死体は焼却してしまいます。
ただ人殺しは過去でも未来でも犯罪なわけで、ループしてくる人間を大草原で銃を使って殺すというのは映画の世界ならではのような気がしました。
そして、ルーパー自身も組織の証拠を消すという意味で未来のある時期から過去に送られることになるんです。
ちなみにこの映画では未来の自分を殺すことをループを閉じると表現しています。
ループを閉じることが出来れば一生分の遊んで暮らせる金をもらえて、そこからはループされるまでは遊んで暮らせます。
当人にとっては、悲しさと幸せが同時にやってくる瞬間でもあります。
ジョンがなぜループを閉じれなかったのか?
ループされてくる人間は顔に布を被せられ手を後ろで縛られて過去へと送られます。
だからルーパーは殺して布をはいで初めて顔を確認することができるわけです。
そして殺した人間の背中に金があれば(いつも銀)未来の自分を殺したことを意味します。
では、なぜジョンが未来の自分を取り逃がすことになってしまうのか。
これは未来のジョンがループされる時に抵抗し布を被らずに過去へとループしてきたことに原因がなります。
布を被っていない人間に動揺し、つい銃を撃つタイミングが遅くなり振り返った未来のジョンの背中を打つことになり、金が見えて未来の自分だということが判明してしまいます。
そこで再度動揺した瞬間に未来のジョンに反撃に遭いループを閉じることに失敗するという流れですね。
なぜラッパ銃?
ルーパーは送られて人間をラッパ銃と言われる、銃身がラッパの用に広がっている構造のショットガンで仕留めます。
ただ、この時代にはもっと性能の良い銃もあるわけで、ラッパ銃は近距離で歯科効力を発揮しない銃で必ず仕留めなければならない場面であえて性能の低い銃を使う意味が良く分からなかった。
映画内では銃のスキルがない人間でも確実に仕留められるように近距離からのラッパ銃が一番殺傷能力が高いことになっていますがいつまでラッパ銃使ってんのよ。
設定2044年ですよね?
確かに銃声が立派で見た目的にもカッコいいのだけど、ここら辺の意味を考えてしまうと少し萎えます。
クライマックスは残念の一言
その後、現代のジョンはループを閉じようと未来のジョンを殺そうと躍起になりますが未来のジョンが強すぎて常に後手後手に回ってなかなかループを閉じることができません。
そのことが組織にバレて現代のジョンも未来のジョンと一緒に追われることになります。
そして、未来のジョンはレインメーカーのドンである特殊な力を持つシドを過去のまだ力が制御できていない子供の段階で殺せば未来には組織自体がなくなるということでシドを突き止めることになるわけです。
ただ、このシドですが超能力によって触れずに人や物を吹き飛ばす力があります。
この超能力が馬鹿みたいに凄すぎて映画のタイムトラベルという旨味で全て消えてしまったような感覚を覚えました。
超能力によって爆発とか起こせるレベルで力を発揮してきます。
子供のシドはこの力を怒った時だけ発動して制御ができないので、未来のジョンはそこを狙い打とうとしたんですね。
結果的に、現在のジョンはシドを殺さずに自分で自分を撃ってループを閉じます。
未来の自分が死んでも現代の自分は死にませんが、現代の自分が死ねばその延長線上にいる自分は死ぬという設定です。
ちなみにこの特殊な超能力の事を映画ではTK(念動力)と表現していて、この世界の人類の約10%が突然変異でTKを持つという設定になっています。
ただその10%の人間はシドのような爆発的な力は持っていなくて、あくまでも小物を触れずに動かすことができるレベルです。
シドの母親もこのTKという設定でした。ここら辺の伏線はよかったです。
ルーパー感想
冒頭でも書きましたように最近観たSFモノの中では一番面白い作品でした。
設定も、未来の自分VS現代の自分という新しいものです。
少し残念なのが作品の終盤に訪れるオチの部分です。
この作品の面白い所は設定というか、企画です。
未来の自分と現代の自分が乱れてこの先どうなるのかと気になっていくのが一番面白いストーリーでしたが、終盤その内容からそれてSF特有のCGが気になる展開となってしまいました。
そうゆう画像も楽しみたいという方には良い展開かもしれませんが、私は純粋にストーリーで楽しみたかったというのが感想です。
しかし、それを差し引いても面白い作品でした。
だからタイムトラベルモノというよりは純粋なSFモノと言ったイメージですかね。
でも、やっぱりタイムパラドックス系で言ったらバタフライエフェクトには適わないけどね。
⇒ 【ネタバレ】映画バタフライエフェクト1感想(※エンディング最高)
ただ、ルーパーもタイムパラドックス系が好きな方にはオススメですよ。
タイムパラドックス系が好きな方は別ページにもレビュー記事がありますので、そちらのページをご覧になっていってください。
⇒ 【ネタバレ】プリデスティネーションを時系列と共に解説してみた