ドラマパンとスープとネコ日和を観たけど控えめに言って最高だった

小林聡美さん主演WOWOWドラマ『パンとスープとネコ日和』を観ましたが控えめに言って最高でした。

あのゆったり流れる時間、美味しそうなサンドイッチとスープ、商店街のおじさん達、頼りになるアルバイトのしまちゃん、向かいのちょっと嫌味だけど実は良い人な喫茶店ママ。

ドキドキするサスペンス系やアクション系もいいけど、寝る前や休日の昼下がりには『パンとスープとネコ日和』のような日常生活を描いたほのぼのドラマが好きです。

全4話なのでもっと連続での放送をしてほしかったと思わせてくれる、素敵な作品でした。

あらすじ


アキコは出版社の編集を担当するOLでしたが、突然経理部への異動を命じられます。

同時期、定食屋を営む母親が店先で倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまいます。

この二つの偶然によって、アキコは自分サイズのカフェを母親の居酒屋を改装して始めることになりました。

アキコのカフェのテーマは『自分のやりたいお店をやってみる』。

『パンとスープとネコ日和』は、このアキコのお店『Sandwich ä』で起こる、日常を描いた作品になります。

なお、『パンとスープとネコ日和』のロケ地に関しては別ページで詳しくまとめましたので、そちらのページをご覧ください。

⇒ ドラマパンとスープとネコ日和ロケ地・撮影場所まとめ

小林聡美の世界観に引き込まれる

小林聡美の世界観に引き込まれる
小林聡美さんの作品を観るのは今回が初めてでしたが、すっかりファンになってしまいました。

なんだか演技が普通なんですよね。こうゆう人いるよねって。

すみません、原作の方は見ていないので(著者:群ようこさん)本当のアキコの雰囲気が分かりませんが、ドラマでのアキコは常に自分のペース生きていて『今、幸せですか?』って聞いたら『うん、やりこと好きにやれて幸せですよ』って返って来るイメージです。

それは、カフェを開業してからもそうだし、出版社に勤めていた時も作家の山口先生に対しての振る舞いを見ても感じました。

なんというか、人に対して凄く誠実に対応しているアキコの魅力を小林聡美さんが演じることによって、どんどん作品に引き込まれていく感じです。

アキコの生き方で印象に残っているシーンがありました。

出版社の後輩が新刊の装丁のデザイン案でアキコに相談した時のエピソードです。

二つのパターンで悩んでいる後輩にアキコは、衝突を恐れずに自分の意見をしっかりと伝えていくことが大切だとアドバイスしています。

人と何かをする時は自分の意思を持ってて、それを相手に伝えていくってことからしか始まっていかないからね

アキコの生き方を象徴するシーンですね。

アキコの言っていることは当たり前のことなんだけど、社会に出るとその当たり前のことが見えなくなるというか、見ないようになるというか、当たり前のことを行うのが難しくなりますよね。

アキコのマイペースは自分にとっての当たり前をしっかりと相手にぶつけることなんですね。

ただ、アキコのマイペースはわがままな独裁者ではありません。

いつも相手を思いやる優しいマイペースなんですね。

小林聡美さんのセリフのトーンが素晴らしくて、つい見入ってしまうことが多かったです。
おかげで目が充血しています(笑)

キャストが素敵すぎる

小林聡美さん以外のキャストも『パンとスープとネコ日和』の作品にとてもマッチした方々でとても良かったです。

主要なキャストの方々をご紹介していきますね。

しまちゃん(伽奈)

アキコのお店で働く頼れるアルバイトしまちゃん。

真面目で誠実で元気な女の子です。

ソフトボールをやっていたこともあって体育会系キャラではありますが、その反面赤ちゃんや花が大好きな一面があるなど、『Sandwich ä』にとってなくてはならない存在です。

ヤマダさん(光石研)

商店街で花屋を営むヤマダさん。

アキコの母親が営んでいた『お食事処カヨ』の常連さんで、アキコの事を気にしてくれて、カフェにも開店早々来店していました。

スダさん(塩見三省)

商店街で駄菓子屋を営むスダさん。

ヤマダさんと同じく『お食事処カヨ』の常連さんですが、少しセンチメンタルできざっぽい所があります。

ヤマダさんとスダさんが駄菓子屋さんに座ってラムネを飲んでるシーンがとてもよかったです。

喫茶店ハッピーのママ(もたいまさこ)

アキコのお店の向かいにある老舗喫茶店『ハッピー』のママ。

毎回アキコに嫌味ったらしいことをふっかけてくるけど、実はいつもアキコの事を気にしてくれる優しいおばさん。

『ハッピー』のナポリタンが昔ながらの王道的なやつで超絶美味しそうだった。

ユキちゃん(美波)

『ハッピー』のママの娘のユキちゃん。

『ハッピー』で働いていますが、ママの娘とは思えないくらい純粋無垢な女性でした。

終盤、しまちゃんとも仲良くなって一緒に帰っていました。

寺の住職フクサコ(加瀬亮)

たぶんアキコの弟であろう住職フクサコ。

2話でかよの昔の友人がかよを訪ねて『Sandwich ä』に来店した際に、アキコに腹違いの弟がいるかもしれないと住職のいる住所のメモをもらいます。

そして3話でアキコはその住職であるフクサコを訪ねています。

フクサコはアキコに雰囲気が似ていて、『聡明』という言葉が似あう住職でした。

カフェを開業したい人におすすめ

『パンとスープとネコ日和』はカフェを開業したい人におすすめです。

ただ、仕事のマニュアルとか従業員制度とか給与体系とか、本当に役立つことはありませんが、それでも『こうゆうお店がやりたい』と思わせてくれる作品です。

たぶん『Sandwich ä』はカフェを開業したい人の理想的なお店だと思います。

でもリアルに考えると『Sandwich ä』は昼間のみの営業ですので、儲かっているかどうかは定かではありませんが。。。

また、カフェを開業したはいいけど疲れてしまっている人なんかにも見てほしいですね。

最初の動機が思い出せると思います。

まとめ

最近、寝る前に『パンとスープとネコ日和』を見てから寝るのが習慣になっています。

ただ、一話が50分と少し長いので、だいたい半分くらい見て寝るのがいつもの感じです。

小林聡美さんがトークイベントで『こういうドラマにイラっとしない方に見てほしい。『何も起こらないじゃないか!』と怒られても困るので、ゆとりのある方に見てほしい』とおっしゃっているように、本当にカフェの日常の光景とアキコの生活が描かれているだけですが、すごく心がほっこりとします。

挿入歌で流れるウクレレ(笑うときはだれかと一緒だ)やピアノ(はるかな時間)の曲も最高です。

疲れている人、カフェを開業したい人、食欲がない人におすすめのドラマです(笑)。

ちなみに、以前観た小林聡美さんの『プール』や『かもめ食堂』も最高だったので、おすすめです。